背骨のしくみ
脊柱管を通る神経
脊髄・馬尾神経・神経根の違い
脊柱管の中には、大切な神経が通っています。理解しておくべき3つの神経があります:
1. 脊髄(せきずい)— 中枢神経
脊髄 は、脳からの命令を体に伝え、体からの感覚を脳に届ける 「通信ケーブル」 のような太い神経の束です。
脊髄は 中枢神経系 に属し、通常は第1〜2腰椎のレベルで終わります。
重要:脊髄損傷について: 脊髄は中枢神経であるため、脳と同じように損傷すると多くの場合、不可逆的(元に戻らない)機能障害 を引き起こします。脳梗塞後の機能障害のように、治る手段はありません。
2. 馬尾神経(ばびしんけい)— 末梢神経
脊髄が終わった下のレベル(第2腰椎より下)では、脊髄がバラバラの神経に分かれます。脊柱管の中のこの複数の神経は 「馬の尻尾」 のように見えることから、馬尾神経 と呼ばれています。
馬尾神経は 末梢神経系 に属します。従って、脊髄よりは回復の可能性はありますが、高度に傷害されると同様に回復しなくなります。
3. 神経根(しんけいこん)— 末梢神経
脊髄や馬尾神経から、各椎間ごとに1対の神経根 が左右に脊柱管から出ます。
この神経根も 末梢神経系 に属し、頚椎の神経根は上肢(腕や手)、胸椎の神経根は肋間神経、腰椎の神経根は下肢(脚や足)に信号を送っています。

緊急性の高い症状について
末梢神経である 馬尾神経や神経根 は、脊髄と比べると 回復する可能性 があります。
しかし、両下肢(両脚)が動かなくなるような麻痺 が起きた場合は、緊急事態 です。
すぐに病院へ!
- 両脚に力が入らない(足首が動かない、膝立ができないなど)
- 両脚の感覚がなくなった
- 尿や便が出ない・我慢できない
このような症状が出たら、早期に対応しないと永続的な麻痺 になる可能性があります。
様子を見てはいけません。すぐに救急外来を受診してください。