脊髄刺激療法(SCS)

トライアル(試験刺激)とは

まず「試せる」のが大きな特徴

SCSの大きな特徴は、本格的に埋め込む前に、効果を試せる ことです。

これを トライアル または 試験刺激 と呼びます。

トライアルには2つの方法があります

トライアルには パンクチャトライアル(穿刺法)サージカルトライアル(切開法) の2種類があり、施設や医師によって使い分けられます。

パンクチャトライアル(穿刺法)

皮膚を切開せず、針で直接皮膚を刺してリード(電極)を挿入 する方法です。リードそのものが皮膚から直接出ている状態で試験刺激を行います。

サージカルトライアル(切開法)

皮膚を 5〜7cm程度切開 し、リードを挿入・固定した上で、体内のポケットに収納します。リード本体は体内にあり、延長ケーブルのみが別の場所から皮膚を貫通 して出てきます。最初から本植込みまで見据えた手術です。

2つの方法の比較

パンクチャトライアル(穿刺法) サージカルトライアル(切開法)
皮膚切開 なし(針穿刺のみ) 5〜7cm程度
手術の負担 軽い やや大きい(約1週間の傷の痛み)
入院 施設によっては帰宅可能な場合もある 入院が必要(1〜2週間程度)
本植込みへの移行 リードを抜去し、改めて新しいリードを植込み直す 同じリードをそのまま使用 できる
刺激の再現性 全く同じ位置にリードを入れ直すことができず、試験時と同じ刺激感が再現できない可能性 がある 同じリードを使うため、試験刺激と同じ刺激感を再現 できる

本サイト監修医師はサージカルトライアルを採用しています。 サージカルトライアルは手術の負担がやや大きくなりますが、トライアルで効果があった場合に同じリードをそのまま使用でき、試験刺激の効果をそのまま本植込みに引き継げるメリットがあります。

どちらの方法で行うかは施設や医師によって異なります。 ご自身の施設でどちらの方法を採用しているか、担当医にお尋ねください。

トライアルの流れ

ステップ 内容
麻酔下で細いリードを背中から脊髄の近くに挿入
リード(または延長ケーブル)を体の外に出し、体外の仮の刺激装置に接続
約1週間、入院環境で効果を確認。メーカー担当者による刺激調整も行う
結果を評価

④の結果によって:

  • 効果あり(痛みが50%以上軽減) → 本植込みへ
  • 効果なし → リードを抜いて終了(体への影響はほとんどありません)

トライアルのメリット

メリット 説明
効果を事前に確認 本植込み前に効くかどうかわかる
リスクが低い 効かなければ抜くだけ
日常生活で試せる 実際の生活環境で効果を確認
納得して決められる 自分で体験してから決められる