検査と診断
身体診察 — 医師が体を触って調べること
SLRテスト(下肢伸展挙上テスト)
仰向けに寝た状態で、医師が足をまっすぐ持ち上げるテストです。太ももの裏やふくらはぎに痛みが走る場合、椎間板ヘルニアによる神経の圧迫が疑われます。
ただし、ここで大切なことがあります。
60歳以上の方では、このテストの感度が大幅に低下します。
| 年齢層 | SLRテストの感度(椎間板ヘルニアを見つける力) |
|---|---|
| 若い方 | 約91% |
| 60歳以上 | 約33% |
つまり、60歳以上の方でSLRテストが「陰性」(痛みが出ない)でも、ヘルニアがないとは言い切れません(Qazi 2023年)。医師はこれを知った上で、他の所見と合わせて総合的に判断します。
神経学的検査
医師が膝やアキレス腱を叩いたり、足の感覚を調べたり、足の指や足首の力を確認するのは、どの神経が圧迫されているかを特定するためです。
| 検査 | 何がわかるか |
|---|---|
| 膝の反射 | L3-L4の神経の状態 |
| アキレス腱の反射 | S1の神経の状態 |
| 足首の背屈力 | L4-L5の神経の状態 |
| 親指の背屈力 | L5の神経の状態 |
| 足の感覚 | どのレベルの神経が影響を受けているか |
その他の重要な検査
| テスト名 | 何を調べるか |
|---|---|
| FABERテスト | 仙腸関節(骨盤の関節)の問題 |
| 不安定性テスト | 腰椎の不安定性(グラグラしている状態) |
| 片脚立ちテスト | バランスと安定性(特にご高齢の方の機能評価に重要) |