体幹を鍛える

「体幹」とは何か — 腹筋だけではありません

「体幹を鍛えましょう」と言われると、多くの方が腹筋運動(上体起こし)を思い浮かべます。しかし、腰を本当に支えているのは、表面の大きな筋肉ではなく、深い場所にある4つの筋肉です。

腰を支える4つの深い筋肉

筋肉の名前 場所 役割
腹横筋(ふくおうきん) お腹の一番深い層 天然のコルセットのように腰を締める
多裂筋(たれつきん) 背骨のすぐ横 背骨の一つひとつを細かく制御する
骨盤底筋(こつばんていきん) 骨盤の底 下から体幹を支えるハンモックのような筋肉
横隔膜(おうかくまく) お腹と胸の境目 呼吸しながら上から体幹を安定させる

この4つの筋肉が協調して働くことで、背骨は内側からしっかり支えられます。

なぜ深い筋肉が大切なのか

表面の大きな筋肉(腹直筋、いわゆる「シックスパック」)は、大きな力を出すのは得意ですが、細かい制御が苦手です。

たとえば、字を書くときを想像してください。腕の大きな筋肉だけでは、細かい文字は書けません。指先の小さな筋肉が必要です。腰も同じで、大きな筋肉だけでは、日常の繊細な動きに対応できません。

Saragiottoらの2016年のコクランレビュー(29の臨床試験、2,431人)で、この深い筋肉を使うモーターコントロールエクササイズが慢性腰痛に効果的であることが確認されています。