「おしっこが出にくい…」— 見逃せない馬尾のサイン
ほとんどの狭窄症は、あわてる必要はありません。ただ、この症状だけは別で、すぐに病院へ行ってください。
※本コラムには、緊急性のある症状の説明が含まれます。下記のサインがあるときは、様子を見ず、すぐに医療機関を受診してください。
この連載では、あわてずに正しく知ることをお伝えしてきました。脊柱管狭窄症の多くは、時間をかけて付き合っていける病気です。
ただ、ごくまれに急いで対応すべき状態があります。それが、今回お話しする馬尾(ばび)症候群です。こわがらせたいわけではありません。いざというときの見分け方を、お守りとして知っておいてください。
いざというとき、落ち着いて動けるように。
こんな症状は「すぐに受診」のサイン
次のような症状が急にあらわれたときは、要注意です。
- おしっこが出にくい、出始めない、または、もれてしまう
- 便がもれる、肛門のしまりが悪い感じがする
- おしりや内ももの、座面に当たる部分の感覚が鈍い(サドルのような範囲)
- 両足に力が入らない、急に広がるしびれ
これらは、神経の束(馬尾)が強く圧迫されているサインのことがあります。放っておくと回復が難しくなることもあるため、手術を含めた早めの対応が必要になる場合があります。
「これは大丈夫?」と迷ったら
最近トイレが近い、少し尿が出にくい、といった症状がすべて緊急なわけではありません。年齢や前立腺など、ほかの原因によることもよくあります。
見分ける目安は、急に、いつもと明らかに違う形で出てきたかどうかです。特に、足のしびれや力の入りにくさと同時に排尿・排便の異常が出てきたときは、迷わず受診してください。
判断に迷うときは、念のための受診で構いません。受診して「大丈夫でしたよ」と言われれば、それで安心できます。
まとめ
- 狭窄症の多くは、あわてず付き合っていける病気
- ただし、排尿・排便の異常と、急な足の脱力やしびれが重なったときは別
- これは馬尾症候群のサインのことがあり、早めの対応が必要
- 迷ったら念のため受診を。様子を見すぎないでください
この回の内容は、万にひとつのとき、あなたとご家族が落ち着いて動けるようにするためのものです。