除圧術

リスクと合併症

どんな手術にもリスクはある

手術は安全に行われるよう最善を尽くしますが、合併症のリスクはゼロではありません。

主なリスク

リスク 頻度 説明
感染(SSI) 1〜3% 傷口や深部の感染。再手術が必要になることも
硬膜損傷 約9% 脊髄を包む膜が傷つき、髄液が漏れることがある
神経損傷 1%未満 足の力が入りにくい、しびれの悪化
出血・血腫 まれ 血のかたまりが溜まり、再度圧迫が起きることも
排尿・排便のトラブル まれ 神経の傷による一時的または持続的な障害
深部静脈血栓症 まれ 脚の血管に血栓ができる
再手術 8〜23% 術後2年で8%、10年で23%との報告

長期的な注意点:

たくさん骨を削った場合、背骨が不安定になり痛みが出てくることがあります。その場合は固定術という別の手術を追加で行うことがあります。

ガイドラインの合併症データ:

ガイドラインで引用された研究では、手術併発症の発生率は 10〜24% と報告されていますが、定義や追跡期間が研究によって大きく異なります。1,658例を含む9つのRCTのシステマティックレビューでは、手術群と保存治療群の間で 併発症の発生率に有意差はなかった と報告されています。

リスクを減らすために

  • 禁煙 — 喫煙は感染リスクを高める
  • 血糖管理 — 糖尿病がある方は特に重要
  • 栄養状態 — 術前の体調管理
  • リハビリ — 術後の早期離床

持病(心臓病・糖尿病・透析など)がある方は、主治医と個別にリスクを確認しましょう。

肥満患者さんへの注意

ガイドラインの解説より:

BMI 30以上の肥満患者さんでは、除圧術の効果はあるものの、非肥満患者さんに比べて症状改善を認める割合が低い との報告があります。また、除圧のみの場合に 腰痛が有意に遺残 する傾向があります。