慢性腰痛とは

なぜ腰痛は「やっかい」なのか

慢性腰痛が難しいのには、いくつかの理由があります。

1. 原因を特定しにくい

約85%の慢性腰痛では、「これが原因です」と断言できる単一の原因が見つかりません。

「え、じゃあ何が痛いの?」と思われるかもしれません。

実は、腰には痛みを出す可能性がある場所がたくさんあります — 椎間板、椎間関節、仙腸関節、筋肉、神経…。多くの場合、これらが同時に関わっていて、「ここが犯人」と一つに絞り込むことが難しいのです。

詳しくは「なぜ腰が痛いのか」で解説しています。

2. 画像検査が見た目ほど役に立たない

「MRIで異常が見つかった」と言われると心配になりますが、実は驚くべき事実があります:

80歳の方の96%は、MRIで「椎間板の変性」が見つかります — 痛みがなくても。

つまり、MRIの「異常」の多くは、単なる正常な老化であり、痛みの原因とは限りません(Brinjikji 2015年、AJNR)。

3. 「心」と「体」が複雑に絡み合う

痛みは「気のせい」ではありませんが、ストレス、不安、抑うつ、睡眠不足が痛みを悪化させることは科学的に証明されています。「痛いから動かない → 筋力低下 → もっと痛い → もっと動かない」という悪循環に陥ることもあります。