「ブロック注射って効くの?」— 神経ブロックの効果と限界
お薬で十分に楽にならないとき、次の選択肢になるのが神経ブロック注射です。効き方と限界をお話しします。
※本コラムは一般的な情報提供を目的としています。治療の適応や方法は、主治医とご相談ください。
「お薬であまり良くならないんですが、注射という手もあるんでしょうか?」
外来でよくいただくご質問です。お薬で十分な効果が得られないとき、次の選択肢としてよく挙がるのが神経ブロック注射です。
今回は、ブロック注射とは何か、どのくらい効くのか、こわくないのか、の3つにお答えします。
ブロック注射は、選択肢のひとつです。
ブロック注射とは
ブロック注射は、痛みを起こしている神経のまわりに局所麻酔薬を注射する治療です。少量の炎症をしずめる薬を加えることもあります。
痛みが続くと神経が過敏になり、痛みがさらに痛みを呼ぶ悪循環におちいります。ブロック注射は、この悪循環をいったん断ち切り、神経を落ち着かせて痛みを和らげることをねらいます。
また、どの神経が痛みのもとなのかを確かめる、診断の手がかりにもなります。
どのくらい効くの?
効き方には、かなり個人差があります。
- 1回でしばらく楽になる方
- 数回くり返すうちに、だんだん落ち着いてくる方
- 残念ながら、あまり効果を感じない方
効果が続く期間も、数日の方もいれば数か月の方もいます。楽になればそれでよし、十分でなければ次の手がある、くらいの気持ちで受けていただくのがちょうどよいと思います。
くり返し受けることもできますが、回数には目安があります。担当医と相談しながら進めます。
よくある心配
「すごく痛いのでは?」 チクッとした注射の痛みはありますが、多くは数分で終わります。
「癖になるのでは?」 使うのは局所麻酔薬で、麻薬ではありません。体が慣れて量が増えていく、という心配はいりません。
「これで手術しなくて済む?」 ブロック注射は保存療法のひとつで、手術を考える前に試せる選択肢です。手術の代わりになるとは限りません。効果が乏しかった場合も、その結果を手がかりに次の治療を一緒に考えます。
まとめ
- ブロック注射は、神経を落ち着かせて痛みの悪循環を断つ治療
- 効果には個人差があり、効く期間も人によって違う
- 麻薬ではなく、体が慣れて量が増えていく心配はない
- 手術の代わりではなく、保存療法の選択肢のひとつ
- お薬と手術のあいだにも、選べる治療がある