「私の年でも手術できる?」— 高齢・持病と手術

手術ができるかどうかは、年齢だけでは決まりません。決め手になるのは全身の状態です。

※本コラムは一般的な情報提供を目的としています。手術の適応は、必ず主治医とご相談ください。


「先生、私みたいな年寄りでも、手術なんてできるんでしょうか」

外来で、80代、ときには90代の患者さんから、よくこう尋ねられます。

年齢だけで、手術ができるかどうかは決まりません。 今回は、高齢の方や持病のある方が手術を考えるときに知っておいてほしいことをお伝えします。

高齢の患者さんに、希望を持って寄り添う医師 手術ができるかどうか、一緒に確かめましょう。


年齢より全身の状態

手術を受けられるかどうかを左右するのは、暦の上の年齢よりも、心臓や肺、腎臓などの全身の状態です。

お元気な80代の方もいれば、持病の多い60代の方もいます。体の状態をきちんと整えれば、高齢の方でも安全に手術を受けられることは少なくありません。

歩けるようになって、また趣味を楽しみたい。その希望を、年齢だけを理由にあきらめる必要はありません。


持病があるときは、どうする?

糖尿病がある、心臓の病気がある、血液をサラサラにするお薬を飲んでいる。こうした場合でも、すぐに手術は無理、となるわけではありません。

持病・状況 手術前の対応の一例
糖尿病 血糖値を整えてから手術にのぞむ
心臓・肺の病気 専門の科と連携し、状態を確認・調整
血をサラサラにする薬 休薬のタイミングを主治医と調整

このように、ほかの科の先生と連携しながら、安全に手術できる状態に整えていきます。まずは相談してみてください。


手術をしない選択もある

もちろん、すべての方に手術をおすすめするわけではありません。

全身の状態や生活の状況によっては、手術はせず、お薬やリハビリで上手につき合っていくほうが、その方にとってよいこともあります。

手術をするか、しないか。どちらを選ぶにしても、できること・できないことを知ったうえで決めていただきたいと思います。年齢だけを理由に、選択肢をせばめないでください。


まとめ

  • 手術ができるかどうかは、年齢より全身の状態で決まる
  • 高齢でも、体の状態を整えれば手術できることは多い
  • 持病があっても、ほかの科と連携して対応できる
  • 手術をしない選択も含めて、納得して選ぶ