「この薬、飲み続けて大丈夫?」— 痛みの薬と上手につき合う

「ずっと飲んでいて体に悪くないの?」「癖になったりしない?」という不安に、正直にお答えします。

※本コラムは一般的な情報提供を目的としています。お薬の種類や量については、必ず主治医・薬剤師にご相談ください。


外来でお薬を処方すると、多くの方がこうおっしゃいます。

「先生、この薬、飲み続けても大丈夫なんですか?」

「だんだん効きにくくなったり、癖になったりしませんか?」

今回は、狭窄症で使われるお薬とのつき合い方をお話しします。

自宅でお薬を前に、ほっとひと息つく年配の方 お薬は、つらい時期をのりこえる「杖」。上手に頼りましょう。


薬は「痛みのタイプ」に合わせて選ぶ

狭窄症の痛みにはいくつかの種類があり、痛みのタイプによって効くお薬が違います。

痛みのタイプ どんな薬か
炎症の痛み 炎症を抑える、いわゆる「痛み止め」
神経の痛み(しびれ・ビリビリ) 神経の高ぶりをしずめる薬
歩くと出るしびれ 血流を良くして神経を助ける薬

何種類も出ていても、それぞれ役割が違います。気になるときは「この薬はどのタイプの薬ですか?」と聞いてみてください。


「癖になる」のではないかという不安について

狭窄症で一般的に使われる痛み止めや神経の痛みの薬は、いわゆる「麻薬」ではありません。体が慣れて量が増えていく、という心配は基本的にいりません。

ただし、注意点がひとつあります。神経の高ぶりをしずめる薬は、急にやめるとめまいなどが出ることがあるため、やめるときは医師と相談しながら少しずつ減らします。これは癖になっているからではなく、安全にやめるための手順です。

より強いお薬を使う場合もありますが、そのときは医師が量や期間を管理しながら使います。


「効いていない気がする」と感じたら

お薬の中には、効果が出るまでに数日〜数週間かかるものがあります。飲み始めてすぐに「効いていない」と感じても、自己判断でやめてしまうのはもったいないことがあります。

量を少し調整したり、飲むタイミングを変えたりするだけで、ぐっと楽になることも少なくありません。「合わないかも」と思ったら、やめる前にまず相談してください。


薬は一生のものではありません

「一度始めたら、ずっと飲み続けるのでは」と心配される方もいますが、そうとは限りません。

痛みが和らいで安定してくれば、少しずつ減らして卒業できることも多くあります。「最近、飲み忘れても平気だな」と感じたら、良くなってきたサインかもしれません。


まとめ

  • お薬は、痛みのタイプに合わせて使い分けています
  • 一般的な痛み止め・神経の薬は麻薬ではなく、体が慣れて量が増えていく心配は基本的にいりません
  • 神経の薬は、急にやめず、医師と相談しながら減らします
  • 「効いていない」と感じても、やめる前に相談を
  • 痛みが落ち着けば、薬を減らせることもあります

お薬は、つらい時期をのりこえるための「杖」のようなものです。