「夜、足がつらくて眠れない」— 夜間のしびれと睡眠

昼間より夜や明け方がつらい、という眠れないつらさは、気のせいではありません。

※本コラムは一般的な情報提供を目的としています。症状が続くときや強いときは、主治医にご相談ください。


「日中はなんとかなるんですが、夜、足がしびれて目が覚めてしまって……」

「明け方になると、ふくらはぎがつったり、ジンジンしたりするんです」

外来でこうしたお話を聞くことはとても多いです。痛みやしびれは夜のほうがつらく感じやすく、眠れない夜が続くと心も体もすり減ってしまいます。

今回は、夜のつらさを少しでも和らげる工夫をお伝えします。

横向きで、ひざの間にクッションを挟んで穏やかに眠る年配の方 腰をそらさない姿勢で眠ると、楽になることがあります。


なぜ夜につらくなるの?

夜間に症状を感じやすい理由は、いくつか考えられます。

  • 昼間に動いた疲れが、夜にあらわれる
  • 横になる姿勢によっては、神経への負担が変わる
  • 体が温まると、しびれを感じやすくなることがある
  • 気を紛らわすことがなく、痛みに意識が向きやすい

なお、「足がむずむずして眠れない」という症状は、狭窄症とは別の「むずむず脚症候群」という状態のこともあります。気になる場合は、遠慮なくご相談ください。


夜を楽にする工夫

工夫 ポイント
寝る姿勢 横向きで、ひざの間にクッションを挟む。仰向けなら、ひざの下に枕を入れて軽く曲げる(=ゆるい前かがみ)
就寝前の軽いストレッチ ひざ抱えなどで、腰をやさしくほぐしてから布団へ
冷え対策 足元を冷やさない。レッグウォーマーや湯たんぽも有効
寝具の見直し やわらかすぎる布団は腰が沈む。適度な硬さを

狭窄症の方が楽に眠れる基本の形は、ひざを軽く曲げて腰がそらない姿勢です。


「眠れない不安」が痛みを強くする

眠れない夜が続くと、「また今夜も眠れないかも」という不安が生まれます。不安や寝不足は、痛みをより強く感じさせることがわかっています。痛みで眠れず、眠れないことが不安を呼び、その不安でさらに痛くなる、という悪循環です。

この輪を断つには、まず眠りの環境を整えます。それでも夜のつらさが続くときは、我慢せず教えてください。睡眠を助ける方法も含めて、一緒に考えられます。


まとめ

  • 痛みやしびれは、夜のほうがつらく感じやすい
  • ひざを軽く曲げ、腰をそらさない姿勢で眠ると楽になる
  • 足元の冷え対策も効果的
  • 眠れないつらさは、我慢せず相談してください

夜のつらさを、一人で抱え込まないでください。眠れるようにすることも、治療の一部です。