医師への質問リスト

初診から手術検討・SCS相談まで、場面別に使える質問チェックリスト。

診察で聞くべきことを、場面別にまとめました。


診察時間は限られています。診察室を出てから「あれを聞くんだった」と思い出すのは、よくあることです。事前に質問を準備しておけば、聞き忘れを減らせます。

該当する場面の質問リストを印刷して持っていき、聞きたい項目にチェックをつけてお使いください。


1. 初めての診察と治療方針の相談

場面1:初めての診察

診断について

  • 私の病名は何ですか?(正式名称を教えてください)
  • なぜその診断になったのですか?
  • 狭窄はどの部位にありますか?(L4/5など)
  • 狭窄の程度は軽度・中等度・重度のどれですか?
  • 他の病気(ヘルニア、すべり症など)もありますか?

症状について

  • 私の症状は、この病気で説明がつきますか?
  • 症状は今後どうなりますか?(進行する?安定する?)
  • 緊急性はありますか?

検査について

  • 追加の検査は必要ですか?
  • MRIの結果を詳しく説明してもらえますか?
  • 画像を見せてもらえますか?
  • 骨密度検査(骨粗しょう症の検査)も受けたほうがよいですか?

骨密度検査がどんな検査かは、姉妹サイトの「骨密度検査(DEXA)のすべて」で解説しています。


場面2:治療方針の相談

選択肢について

  • どんな治療の選択肢がありますか?
  • 先生のおすすめはどれですか?その理由は?
  • それぞれの治療の成功率はどのくらいですか?
  • 治療しない場合、どうなりますか?

保存療法について

  • まず試すべき薬は何ですか?
  • 薬の副作用は何ですか?
  • リハビリは必要ですか?どこで受けられますか?
  • ブロック注射は有効ですか?
  • 保存療法をどのくらいの期間試すべきですか?

手術について

  • 手術は必要ですか?
  • 私の場合、画像と症状は一致していますか?圧迫部位は明確ですか?
  • 手術のメリット・デメリットは何ですか?
  • どんな手術になりますか?(除圧?固定?)
  • 低侵襲手術は可能ですか?(内視鏡の手術と従来の手術/固定術の種類)
  • 手術を先延ばしにするリスクはありますか?
  • 手術で痛みが完全に取れる可能性はどのくらいですか?

SCS(脊髄刺激療法)について

  • SCSは私に合っていますか?
  • 私は「手術前にSCSを検討するタイプ」と「手術後の痛みに対するSCS」のどちらに該当しますか?
  • SCSと手術、どちらが成功率が高いですか?
  • 「痛みは神経性で、手術で明確に治せるか?」という観点で、私の状況はどうですか?
  • SCSを受けられる施設を紹介してもらえますか?

2. 手術を勧められたとき・難しいと言われたとき

場面3:手術を勧められたとき

手術の内容

  • 具体的にどんな手術ですか?
  • 手術時間はどのくらいですか?
  • 麻酔は全身麻酔ですか?
  • 金属(インプラント)を入れますか?
  • 内視鏡や顕微鏡を使いますか?その方法を、先生はこれまでにどれくらい行っていますか?

リスクについて

  • 手術のリスクは何ですか?
  • 合併症の確率はどのくらいですか?
  • 神経を傷つける可能性はありますか?
  • 感染のリスクはどのくらいですか?
  • 再手術が必要になることはありますか?

効果について

  • 手術でどのくらい改善しますか?
  • 成功率はどのくらいですか?
  • 痛みはどのくらい減りますか?
  • 歩行距離は延びますか?
  • 手術しても治らないことはありますか?

回復について

  • 入院期間はどのくらいですか?
  • 歩けるようになるまでどのくらいかかりますか?
  • 仕事に復帰できるのはいつですか?
  • 日常生活に戻れるのはいつですか?
  • リハビリは必要ですか?

術後の生活

  • 手術後、何か制限はありますか?
  • 運動はできますか?
  • 再発することはありますか?
  • 定期的な通院は必要ですか?

先生について

  • 先生はこの手術を何件くらい行っていますか?
  • この病院での手術成績はどうですか?

その他

  • セカンドオピニオンを受けても良いですか?
  • 手術以外の選択肢はありませんか?
  • もう少し様子を見ることはできますか?
  • 手術を受けるなら、いつが良いですか?

場面3.5:「手術が難しい」と言われたとき

状況の確認

  • なぜ手術が難しいのですか?(理由を具体的に教えてください)
  • 画像と症状が一致しないということですか?
  • 多椎間に変性があるということですか?
  • 明確な手術対象がないということですか?
  • 年齢や合併症が理由ですか?

治療の選択肢

  • 手術が難しい = 治療法がない、ということではないですよね?
  • SCSという選択肢は私に合っていますか?
  • 保存療法を続けるべきですか?
  • どのくらいの期間で治療方針を決めるべきですか?

SCS(手術前の選択肢として)について

  • 私はSCSの適応になりますか?
  • SCSの成功率はどのくらいですか?
  • 保存療法後どのくらいの期間でSCSを検討すべきですか?(6ヶ月〜2年が目安?)
  • SCSを試して効果がなかった場合、その後に手術はできますか?
  • SCSを受けられる施設を紹介してもらえますか?

このケースの特徴: 「手術が難しい」と言われても、治療法がないわけではありません。SCSは、画像と症状が一致しない場合や多椎間変性がある方で検討される選択肢の一つです。


3. SCSを検討するとき

場面4a:SCSを検討するとき(手術前の方)

適応について

  • 私はSCSの適応ですか?(手術を受ける前の段階として)
  • SCSで期待できる効果はどのくらいですか?
  • 手術よりSCSが良い理由は何ですか?
  • 保存療法後どのくらいの期間(6ヶ月〜2年?)でSCSを検討すべきですか?
  • SCSが向いていない場合、理由は何ですか?

場面4b:SCSを検討するとき(手術後の方)

適応について

  • 手術後の痛みに対して、SCSは適応になりますか?
  • SCSで期待できる効果はどのくらいですか? どんな人に合いやすいですか?
  • 再手術とSCS、それぞれの利点とリスクは何ですか?
  • 術後どのくらい経過してからSCSを検討すべきですか?(3〜6ヶ月?)
  • SCSが向いていない場合、理由は何ですか?

場面4(共通):SCS治療の詳細

SCSが向いているか確認したら、以下の質問に進みましょう

手技について

  • トライアルはどのように行いますか?
  • トライアルの入院期間は?
  • トライアルで効果がなければどうなりますか?
  • 本植込みはどのような手術ですか?
  • リードはどこに入れますか?
  • 本体はどこに埋め込みますか?

機器について

  • どのメーカーの機器を使いますか?
  • なぜそのメーカーを選ぶのですか?
  • 充電式と非充電式、どちらが良いですか?
  • MRI検査は受けられますか?
  • 機器の寿命はどのくらいですか?

効果について

  • どのくらいの痛みの軽減が期待できますか?
  • 効果はずっと続きますか?
  • 効果が弱くなったらどうしますか?
  • 効果がなかったらどうなりますか?

リスクについて

  • SCSのリスクは何ですか?
  • 感染のリスクはどのくらいですか?
  • リードがずれることはありますか?
  • 機器を取り出すことはできますか?

費用について

  • 費用はどのくらいかかりますか?
  • 保険は適用されますか?
  • 高額療養費制度は使えますか?

術後の生活

  • 日常生活で気をつけることは?
  • 仕事はできますか?
  • 運動はできますか?
  • 旅行(飛行機)は大丈夫ですか?
  • 定期的な通院は必要ですか?
  • 刺激の調整はどのように行いますか?

施設について

  • SCSは年間何件くらい行っていますか?
  • 先生のSCS経験は何年ですか?
  • 術後のフォローアップ体制は?

4. 手術後の痛みとセカンドオピニオン

場面5:手術後も痛みがあるとき

状態の確認

  • 痛みの原因は何ですか?
  • 手術は成功したのですか?
  • 画像では改善しているのに痛みが続いている、ということですか?
  • これは脊椎手術後疼痛症候群ですか?
  • 神経の回復にはどのくらいかかりますか?

今後の治療

  • この痛みは時間とともに改善しますか?
  • 追加の治療は必要ですか?
  • 再手術は必要ですか?再手術の成功率は?
  • SCS(脊髄刺激療法)という選択肢はありますか?
  • 手術後の痛みに対するSCSの成功率はどのくらいですか?
  • 再手術とSCS、どちらが良いですか?
  • ペインクリニックやSCS専門医を紹介してもらえますか?

手術後疼痛について: 手術で構造的な問題は改善しても、神経性の痛みが残ることがあります。これは「脊椎手術後疼痛症候群」と呼ばれ、SCSが検討される代表的な状態の一つです。術後3〜6ヶ月たっても痛みが続く場合は、SCSを含めた選択肢を主治医と相談してください。


場面6:セカンドオピニオン

持参するもの

  • 紹介状
  • MRI・CT画像(CD-ROM)
  • 血液検査結果
  • これまでの治療歴メモ
  • 現在の症状メモ

確認すること

  • 診断は同じですか?
  • 治療方針に違いはありますか?
  • 他に選択肢はありますか?
  • 最初の病院の方針で問題ないですか?
  • こちらの病院で治療を受けることはできますか?

5. メモ用紙と質問のコツ

メモ用紙

診察日:____年____月____日

聞きたいこと(優先順位をつけて)




医師からの説明メモ




次回の予定

  • 次回診察日:____年____月____日
  • 次回までにすること:_________________________
  • 処方された薬:_____________________________

質問のコツ

効果的な質問の仕方

❌ 避けたい質問 ✅ 効果的な質問
「大丈夫ですか?」 「成功率は何%くらいですか?」
「手術は怖いんですが…」 「手術のリスクは具体的に何ですか?」
「どうすればいいですか?」 「選択肢を教えてください」

聞き逃さないために

  • メモを取る(許可を得て録音も可)
  • 家族と一緒に聞く。二人で聞くと漏れが少なくなります
  • わからなければ「もう一度説明してください」と聞き返す
  • 「つまり〇〇ということですか?」と確認する

遠慮しないで

  • 質問することは患者の権利です
  • 「忙しそう」と遠慮しないで
  • わからないことは「わからない」と言って大丈夫
  • 納得いくまで説明を求めてOK

次に読む

→ 治療の全体像 — 質問の前に治療の選択肢を確認したい方へ

→ SCS療法(脊髄刺激療法) — SCSについて基礎から知りたい方へ

→ 治療法の詳細比較 — 費用・リスク・長期経過の比較ガイド

→ SCS詳細ガイド — SCSの機器・手術・術後の生活を詳しく解説


このリストを印刷して、診察時にご活用ください。